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THE CRAFT BEHIND THE KNIT

- Native Border,Ortega Pattern -

求めた色、編みきる技術

THE CRAFT BEHIND THE KNIT
  - Native Border,Ortega Pattern  -
2026.10.23

SEVEN BY SEVEN 2026FWを象徴する2つのニットには、それぞれ異なる編みの工夫が凝縮されています。

13色の糸を細かなラインで重ね、グラデーションのような表情を生み出したネイティブボーダー。そして、色が切り替わる境界に独特の掠れを残したオルテガパターン。

デザイナー川上淳也が求めた色と柄の表情は、どのように編み地へと落とし込まれたのか。生産を手掛けた日本のニット工場で取り入れられた、2つの異なるアプローチを紹介します。

これ以上ない繊細さで

細かなラインが幾重にも重なるネイティブボーダーの編み地

ネイティブボーダーのニットに使用したのは、13色もの糸です。目指したのは、単に色数を増やしたボーダーではありません。川上が求めたのは、細かな色のラインを幾重にも重ね、グラデーションのように色が移り変わって見える表情。その繊細な色彩を形にするため、このニットでは通常とは異なる編み方が取り入れられました。

編み機にセットされる色とりどりのニット糸

この繊細なボーダーはどのように編まれているのでしょうか?

「ニットづくりは、まずPC上で柄を組むところから始まります。糸の色や柄をデータとして入力し、それを編み機へ転送。セットされた糸を使いながら機械が左右に往復し、少しずつ編み地を作っていきます。PC上のデータが一段ずつ形になっていく様子は、プリンターを想像するとわかりやすいかもしれません。」

「ただし、今回のネイティブボーダーでは、通常とは異なる機械の動かし方を取り入れています。」

編み機が並ぶ日本のニット工場の内部

「今回使っているのが、“半コース”という編み方です。通常は機械が端まで進み、戻ってくる往復で1コースを編みますが、半コースでは片方向だけを編み、戻るときには何も編まずに帰ってきます。そこで糸を切り替え、また次の色を編む。この動きを繰り返すことで、異なる色を1本1本、細かなラインとして入れていくことができます」

左右に往復しながら編み地を作る編み機

なぜ、あえてこのような編み方をするのでしょうか?

「通常の1コースで編むと、色と色がもっとはっきりと分かれて見えます。川上さんが求めていたのは、細かな色のラインを重ねることで、グラデーションのように色が移り変わって見える表情でした。直接話を聞いて、それなら半コースで編んだ方がイメージに近づけると考えたんです。」

編み機から編み出されるネイティブボーダーの編み地

こうして13色を細かなラインで編み分けていくため、完成までに多くの時間を要します。

「普通に編めば30分くらいでできるものでも、半コースでは1本のラインを編むたびに機械を戻して、糸を切り替えながら次の色を編んでいくので、1時間以上かかります。製品の形によっては、1着分を編むのに2時間以上かかるものもあります。」

1色を編み、戻り、糸を替えて、また編む。時間をかけてその工程を繰り返すことで、13色が連なるネイティブボーダーならではの表情が生まれています。

CREW NECK KNIT - Native Border - ベージュ
CREW NECK KNIT - Native Border - ブラック

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色の境界に、「掠れ」を残す。

インターシャ編みで編まれたオルテガパターンの編み地

もうひとつ、今シーズンを象徴する柄がオルテガパターンです。着想源となったのは、SEVEN BY SEVENが所有するヴィンテージのニット。色の境界が掠れたように見える特徴的な柄をインターシャ編み(*)を用いて再現しています。

(*)インターシャ編み

複数の色の糸を使い、1枚の編み地に柄を作る技法。色ごとに編む範囲を分け、異なる色の糸を嵌め込むようにして柄を構成する。色が切り替わる位置でそれぞれの糸をつなぎながら編むことで、多色の柄でも厚みが出にくく、すっきりとした編み地に仕上がるのが特徴。

PC上で柄を組むデータ作成の画面

「オルテガパターンで難しかったのは、PC上で柄を組む際に、色が切り替わる部分の“掠れ”をどうデータで表現するか。同じ柄を見ていても、誰が柄を組むかによって仕上がりは変わります。色をどこで切り替えるか、輪郭をどう切り取るか。数値だけでは決められない部分に、柄組みをする人の経験や感覚が出るんです。」

複数の色の糸をつなぎながら編み進める編み機

「これだけ短い距離の中で色を切り替えていくのは、かなりハードルが高かったです。さらに、データ通りに編むだけでは求めていた表情にならず、実際の編み地を見ながら何度も調整しました」

色の境界に掠れを残したオルテガパターンの編み地

オルテガパターンの編み地を手作業で整える様子

試作を繰り返すなかで辿り着いたのが、色が切り替わる部分で編み機の速度を落とす方法です。

「試行錯誤していく中で、色が切り替わる部分をゆっくり編むと、求めていた表情に近づくことがわかりました。機械の速度を落としながら境目を調整していくことで、ようやくこの掠れを作ることができました。」

KNIT VEST - Ortega Pattern - ブラック
KNIT VEST - Ortega Pattern - ホワイト
KNIT CARDIGAN - Ortega Pattern - ブラック
KNIT CARDIGAN - Ortega Pattern - ホワイト

- Ortega Pattern -
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色とりどりの糸がセットされたニット工場の機械

色を変えながら細かなラインを幾重にも重ね、グラデーションのような表情を描く。色の境界には、あえてかすれを残す。求める表情に合わせて編み方や機械の動きまで変えることで、2つの柄は生まれました。

13色が複雑に混ざり合うネイティブボーダーと、繊細な色の境界を描いたオルテガパターン。ぜひ実際に手に取り、その色彩と編み地の表情を確かめてみてください。

2026 FW KNIT ITEMS

SEVEN BY SEVEN 2026FWのニットには、今回紹介したネイティブボーダーとオルテガパターンに加え、ローゲージニットの編み目を限界まで詰めた「TIGHT TENSION」もラインナップ。三者三様の表情を持つ今シーズンのニットを、ぜひ実際に手に取ってお確かめください。

CREW NECK KNIT - Native Border - ベージュ
KNIT VEST - Ortega Pattern - ブラック
KNIT CARDIGAN - Ortega Pattern - ブラック

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Movie_Kohki Hatano
Production:CATALDESIGN

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