本来最高級のドレスシャツなどに使用される120番手のブロードクロス。今季はそれを、あえて対局にあるフィールドウエアに落とし込みました。軽さと強さ、無骨さと上品さ。ハイブリッドに調和したアイテムを、スタイリスト池田尚輝氏にスタイリングしていただきました。
120 thread count broad

今季のハンティングシリーズに採用したのは、高品質な超長綿(*)を使用したブロード生地。120/2の細番手双糸(*)を高密度に平織りし、液体アンモニア加工によって繊維の糸の芯から膨らみを持たせることで、上品な光沢感と防シワ性を向上させだた生地です。
(*)超長綿
繊維の長さが「35mm以上」の非常に長い綿。世界中の綿花生産量のわずか数パーセントしかとれない希少価値の高い素材で、シルクのような光沢と、カシミヤのようにしっとりとなめらかな肌触りが特徴。
(*)120/2の細番手双糸
「番手」は糸の太さを示す単位で、数字が大きくなるにつれて糸は細くなっていく。「120/2」は、120番手という非常に細い糸を2本撚り合わせたもので、キメ細やかさとしなやかさを持ちながら、耐久性やしわになりにくさも兼ね備えている。高級ドレスシャツなどに用いられる高品質な糸である。
STYLE NO.1

池田:「襟にフードが収納されたハンティングジャケットをメッシュTの下に合わせました。本来アウターであるアイテムをインナーとして応用する。そんな遊びが演出できるのも、本来シャツ生地であるブロードクロスのおもしろさ。この生地じゃなかったらこの発想にはならなかったと思います」。逆転の発想で生まれたアイテムは、スタイリングにも逆転の発想を与えるという好例。
STYLE NO.2

池田:「フィッシングベストをこれだけ上品な生地で作り変えること自体がすでに面白い。だけどあくまでさらりと着こなしたかったので、白on白で一体感を出してみました。ベストとインナーの境目が曖昧だから、まるで最初からそんなアイテムだったかのように見えたりしますよね。とはいえ平板にならないようカラーTシャツをレイヤード。少しのメリハリがポイントです」。丈の長短で着こなしに変化が生まれるところもこのアイテムのおもしろさ。
STYLE NO.3

池田:「オーバーサイズのハンティングベスト。本来無骨なアイテムですが、とても軽やかにモディファイされていて、ぱっと見はジレのようでもある。使い勝手がいいと思います。個人的には長袖より半袖のアイテムとの相性がすごくいいと思う。今回はメッシュTと合わせて少し捻りを加えてみました。中のブルーがほんのり効いているのもポイントです」
STYLE NO.4

池田:「マーズをモチーフにしたジャケットも、この素材に置き換えられることで柔らかな品の良さが生まれていて魅力的。パンツはウールのカーゴパンツでセットアップ風にコーディネートしました。テッキーな仕上がりになりがちな組み合わせですが、大人の抜け感や軽さが生まれているのはやはり素材のおかげ。このムードってなかなか出せないと思います」。なんでもなさそうで特別。上級者のスタイルだ。



